ろじうら喫茶 afterstory


「ふう…お腹いっぱい。
このままだと上映中に寝ちゃいそうですね」


ランチを終えた二人は
次の目的地である映画館に向かい
ふかふかの椅子に並んで腰掛け上映の開始を待っていた。


「ほんとですね。
でも、すごく美味しかったです」


やっと緊張がほぐれてきたのか
はじめよりもだいぶ表情が和らいだ晴人。


「小向さん、意外とたくさん食べるのでびっくりしちゃいました」


「そ、そんなに意外ですか…?」


かすかに頬を染めて恥ずかしそうにうつむく晴人に
香は優しく微笑み返す。


「小向さんの意外に男らしい一面が見られて良かったです」


顔を上げることもできずにますます赤くなっていく晴人が
可愛らしくて、香はつい見入ってしまう。
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