聖なる夜に、幸せを。
3~哀しい掟~
☆☆☆
「そういえば夜浪さん。
次の土曜日空いていたりする?」
「空いているけど、何で?」
放課後、あの公園で。
私は再び三田くんに呼ばれていた。
昨日から、錦さんは何もしてこない。
「土曜日、俺の家来ない?」
「三田くんの家…?」
「うん。
クリスマス近いし、打ち合わせとかしないといけないし。
あと、親に言いたいし」
親に言いたい?
「パートナー組む前は、先代に言わないといけないんだよ。
俺の場合、先代は親になるから」
「なるほど…」
「そんなに緊張しなくて良いから」
笑顔で言う三田くん。
その笑顔に少しだけ安心する。
でも、やっぱり三田くんの親に会うんだもん。
さすがに緊張はするよ。
私、かかか…彼女なわけだし!?
三田くん、私のことどうやって紹介するんだろう?
やっぱり『彼女です』?
きゃああああああっ!!
「夜浪さん大丈夫?
顔が真っ赤だけど…」
「だ、だいひょうぶ…///」
大丈夫が変になったけど。
多分、大丈夫だ!
当たって砕けろ私!
…砕けちゃ駄目だよ!!