聖なる夜に、幸せを。
「ただいま。連れてきたよ」
扉を開け、三田くんは奥へ向かって叫ぶ。
やっぱり玄関も廊下も広い。
私の家は一軒家だけど、豪(えら)い差がある。
「お帰り」
玄関入ってすぐの扉から出てきたのは、三田くんと同じ銀髪に青い瞳の、三田くんとは背の高さが違うぐらいしか違う所のない、そっくりな人。
「その子が?例のパートナー?」
「うん。
夜浪さん、俺の兄さん」
「初めまして。
夜浪聖奈といいます」
ぺこりと頭を下げると、お兄さんは笑顔を見せた。
三田くんに本当そっくり。
「三田トナイです。
弟がいつもお世話になってます。
…そうだ、俺の彼女も紹介するべきだよね。
聖奈ちゃん、いずれ俺の義理の妹になるわけだし」
そう言いながら中へ入るトナイさん。
…義理の妹?私が??
それってつまり、私と三田くんが結婚するってこと?
え?
「聖奈ちゃん、俺の彼女」
トナイさんが部屋から出てきて、隣に立つ女性を紹介してくれた。
…ん!?