聖なる夜に、幸せを。
「その人、なんて答えたの?」
「そうよって。
ただしこのことは秘密よ…って、それだけ言って、夜空へと行ったわ」
まるでその日のことを思い出すように、話す夏ちゃん。
「あたし…救われたの。
不思議に、1人じゃないんだって思えたの。
サンタクロースは信じないけど…その日は本当だと思うわ」
夏ちゃん…。
救われたんだ…。
サンタクロースのお蔭で……。
「ありがとう夏ちゃん!」
私は急いで席を立ちあがり、友達と話していた三田くんの所へ向かった。
「三田くん!」
「ん?」
「私…ッ」
「待って。
その話、放課後いつもの公園で良い?」
「うんっ!!」
もう…
迷わない。