聖なる夜に、幸せを。
「実は俺ね、信じてもらえないかもしれないけど…」
「うん」
「…サンタクロースなんだ」
…はぁ?
思わず目が点になる。
当たり前の反応だと思う。
「驚くよね…。
でも、本当の話なんだ」
「………」
「俺の家、昔からサンタクロースの家系なんだ」
「………」
「で、俺も今年から、サンタクロースとして町の子どもたちにプレゼントを渡すんだ」
「………」
「…夜浪さん?」
…嘘ついているとは思えない。
こんな真剣そうな瞳なんだもの。
「本当に…?」
「うん。
嘘って思われるかもしれないけど、嘘じゃない」
「…本当に?」
「うん。
俺は嘘つかないよ」
「会いたかった!!」
私は思わず叫んでしまった。