私が吐いた嘘。
「んっ…」
目が覚めると、そこは病院だった。
…死んじゃうかと思った。

私の命は後3日。
お母さんは、私が起きてる事に気付いてないみたい。
「おか、あさん、」
酸素マスクを付けてるから喋りにくいし相手に伝わりにくい。
だいぶ慣れたけど。

「あっ!千歳!せ、先生呼ばなきゃ。」

お母さんはナースコールを何回も押していた。
そんなに押さなくても、先生来てくれると思うんだけど…。

ガラガラ。
「先生!千歳が起きました!」
「そうですか…千歳ちゃん、気分はどうですか?」
そう言うと先生はコツコツと靴音を響かせて、歩いて来た。

「…頭が、ズキズキ、します。それに、喉が、焼けるよ、うに痛いです。」

私は先生に伝えた。
「病気の症状が出ていますね…。」
「先生、千歳は助かりますよね?」
「そうですね…」

先生の顔が曇る。
先生の顔を見て思った。
あぁ、もう私は助からないんだな。

私は先生や、お母さんの話しを聞きたくなくて、眠った。
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