おいしいチェリーのいただきかた☆
「小宮。敵を倒すにはまず敵を知ること、って言うよね。つまり女を押し倒すには、女を知ればいいと思うのよ」
あたしはぐっと拳を握って目の前の小宮に力説してみた。
「倒すと押し倒すってかなり違うような気が……」
小宮の遠慮気味な突っ込みはスルーして立ち上がる。
あたしと小宮以外、この屋上に誰もいないことをさっと目で確認。
柵にもたれかかって座る小宮の姿を見下ろした。
「つまりそういうワケで、今度は視覚的に女の体に慣れてく作戦はどうかな~と」
言いながら、制服のスカートの裾を両手でつまんでゆっくり持ち上げる。
我ながら自慢の美脚。艶めかしい太股のラインが現れた。
「ちょっ! こんなとこで何やってるの比奈さん!」
慌てて目を覆う小宮。こんなところだからこそ効果があるんだけど、こういうのって。
ラブホテルで太股をすすーっと見せたって、寒いしギャグにしかならないと思う。
「ホラ、しっかり見て小宮! 小宮のためにやってるんだからね! こんな恥ずかしいコト」
ホントに恥ずかしいヤツだよアタシ。
ハタから見たら必死に男を誘ってるフェロモン女みたいじゃない?
自分でそう意識したらカーッと頬が熱くなってきた。