おいしいチェリーのいただきかた☆
「小宮……? 随分仲良くなったんだな」
あちゃっ。優等生嫌いが発動してる。
不機嫌そうにしかめられたイツキの顔をおずおずと見上げた。
「そうでもないよ? 普通普通」
言い訳してるっぽくていたたまれない。
その場を去ろうと足を動かした。でも。
「週末、クラブ行くか?」
イツキに問いかけられて足を止めた。
「ごめん。しばらく夜は遊べないんだ。店の人出が足らなくって。あたしも店を手伝ってんの」
すかさずお断り。
これは本当だからしょうがない。今、平日休日もほぼ毎日手伝ってる。
お客さんが少ない時以外はお店に入り浸り。
土曜日なんてピークだから、遊ぶのなんて絶対ムリなんだよね。
「そーかよ、ちぇっ。たまには手伝いなんかサボって来いよ?」
「あはは。息抜きしたくなったら行くよ。じゃあね~」
なんとなく気まずいカンジを引き摺ったまま。
手を振ってイツキと別れた。