おいしいチェリーのいただきかた☆
  
何故だかにやける頬をペシッと叩きながら冷蔵庫を開けた。
 
中を確認して缶ジュースを手に取る。
 
ピーチとグレープの二種類。
それぞれ一本ずつ持って部屋に戻る。
 
と。
 
 
うわ~……。正座だよ。
 
 
小宮はテーブルについて、これからお見合いする人の如く待っていた。
 
トンカチで叩いたら、ガラガラガラッとか崩れちゃいそうなほど身を固くしてる。
 
そんなに固くならんでも……。
 
 
とりあえず、リラックスさせるか。
 
 
「なんか音楽聴く? 小宮はポップスとか好きかな?」
 
「う、うんっ。なんでもいいよっ」
 
 
音楽をかけ、隣に座って缶ジュースを飲む。それからお喋りで場を盛り上げた。
 
小宮の好きな古代文明の話題を持ちかける。
 
インカ帝国とかマヤ文明しかよく分かんないけど。小宮は嬉しそうに語ってくれた。
 
風土がどうの。工芸品がどうの。そこで生活してた人々はきっとこうだった、って想像を交えて。
 
子供みたいに夢中にロマンを語る。こうゆうトコロって男の子はみんな同じ。
 
ホントに目がキラキラしてる。
 
 
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