おいしいチェリーのいただきかた☆
「っ! 比奈さん! それ、ジュースじゃないよ! カクテルだよ!」
「カクテル~? あれ? そんなモンうちにあったっけ?」
小宮の言葉につられてピーチの缶をじっと見る。
何か色々書いてあるけど、何故だか頭に入ってこない。
7%って数字だけが辛うじて読み取れた。
「果汁7%!? すくなっ!」
「アルコール7%だよっ!」
「そなの?」と呟きながらピーチの缶をテーブルに置いて、今度は小宮のグレープの缶を取ってみる。
「小宮のは50%もあるじゃん。アルコールなわけないっしょ~」
「そっちは果汁だよ! 比奈さんのピーチだけカクテルなんだって!」
ふーん。まぁどうでもいいや。
美味しかったし。
「細かいことはいいじゃん」
笑って言いながら胸のリボンを引き抜いた。
制服の赤いリボンは、ただの布切れになってハラリと床に落ちた。
「なっ! なんで脱ぐの比奈さんっ!?」
「ん~? 暑くって」
小宮はさっきから何をごちゃごちゃ言ってるんだろ。
暑いから脱ぐのは当たり前じゃん。
胸のボタンを3つ開けて胸元を開いた。
「比奈さんどいてっ! お願いだから!」
真っ赤な顔を横に逸らして叫ぶ小宮。
あたしを見ないように目をしっかりと瞑って。
……ちょっとムッときた。