おいしいチェリーのいただきかた☆
  
「そっか。じゃあ一時的なものだね、多分。昨日はお酒でラリっちゃってたんだ。もうしないから安心して」
 
「うん、分かってるよ。比奈さんは、僕のために手ほどきしようとしてくれただけだって、分かってる。比奈さんは全然悪くないよ。むしろ不甲斐ない僕が……」
 
 
言いながら段々落ち込んでく小宮。ずーん、ってカンジで頭を垂れる姿が痛々しい。
 
 
「情けないよね。全然体が動かなくて。比奈さんを止めることも、抱くことも……なんにもできなかった……」
 
 
えーと、えーと。
どうフォローすればいいかな?
 
あ、そうだ!
 
 
「でもさ、でもさ、あたしにキスされても、ナニされても今回は気絶しなかったじゃん! 進歩してるよ小宮! だいぶ強くなってるから! ネ?」
 
 
うんうん!
 
ちょっと前の小宮なら、あたしがキスした時点で気絶してたよ絶対。
 
頑張って耐えたんだから、エライエライ!
 
 
「キ……。う……うん。ありがと比奈さん」
 
 
カーッと頬を赤くして、もじもじしだす小宮。
 
また思い出して恥ずかしくなっちゃった?
 
 
と、そこであたしも重大な事に気づいて、再び手を合わせて謝った。
 
 
< 137 / 335 >

この作品をシェア

pagetop