おいしいチェリーのいただきかた☆
『どうもすみません! はい、僕、花壇係です!』
とりあえず、開口一番、小宮は謝った。
『良かったぁ~』
『後は僕が……』
『一緒に直そう?』
『え?』
後を引き受けるつもりだった小宮は、驚いて下げてた頭を上げた。
明るい笑顔の女子は小宮を手招きして言うのだ。
『もう手をつけちゃったから、最後までやんないと気持ち悪いじゃん。みんなでちゃちゃっとやっちゃお!』
『そんな……。悪いです』
遠慮して小宮が断ると。
『なんでぇ~~? だってここはみんなの花壇でしょぉ~?』
その女子は周囲を見回して言った。
その時、小宮は気付いた。
踏み荒らされた花壇は自分の花壇だけじゃなくて。他のクラスの花壇もいっぱい花を散らされていたのだ。