おいしいチェリーのいただきかた☆
  
「その時にもうあたし達は知り合ってたんだね。一緒のクラスになった時、すぐにあたしだって分かったの?」
 
「ん……実は、比奈さんのコトは結構前から知ってたから、もう顔も名前も覚えてたんだ」
 
少し言いにくそうに顔を俯ける小宮。
 
あたしはビックリして小宮を見た。
 
「え? そうなんだ? どこであたしのコト知ったの?」
 
「入学した時から……比奈さんって結構有名だったから……」
 
 
有名!?
 
 
「あたしが!? 全然知らなかったー! どんな風に有名なの!?」
 
身を乗り出して訊く。でも小宮は一瞬押し黙ってフイと顔を背けてしまった。
 
「え!? なにその反応!? もしかして良くない噂!? すんごいバカだとか!?」
 
「え……と」
 
視線をたっぷりと泳がせて。それから小宮の顔は再びあたしを向いた。
 
 
 
「凄く可愛い子がいるって」
 
  
なっ!
 
 
な・な・な。なんかそれって、
 
 
 
「いかにも作ったっぽい~~! あたしをからかってる!? ねぇ、からかってる!?」
 
  
今のちょっぴり本気にしかけたぞ!
 
 
 
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