おいしいチェリーのいただきかた☆
  
「大丈夫、比奈さん!?」
 
 
焦った顔であたしを覗き込む。
 
ずれた眼鏡がほとんど落ちかけて。真摯な瞳は目と鼻の先。
 
 
助けてくれてありがとう――
 
  
ってのよりなにより。
 
 
「小宮。平気なの……?」
 
 
「え? 何が?」
 
 
 
全く気付いてない。
 
今の自分の状況を。
 
 
  
「あたしに触って、平気なの?」
 
 
言った瞬間、小宮の顔がはっとなった。
 
あたしの背中に腕を回し、半分抱きかかえるように支えてる自分の状態に。
 
 
やっと気付いたのだ。
 
 
 
「あ……平気……かも」
 
 
ぷぷっ。
 
 
自分で自分に驚いてるよ。
 
 
 
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