おいしいチェリーのいただきかた☆
「比奈さん、自分でお弁当作ってるんだ……」
あ、驚きポイントはそこなんだ?
「うん、うちはママが忙しいから。自分で適当に作ってる」
「……凄いね。僕なんかがもらっちゃってもいいのかな?」
「小宮が元気になるんならいくらでもあげるよ!」
小宮があたしの方を向いてくれたのが嬉しくて。特大の笑みで答えた。
「ありがとう比奈さん……」
良かった。
ちょっと口元が弱々しいけど。小宮の顔に笑顔が戻ってくれて。
「気紛れでも……」
ん?
「気紛れで付き合ってくれてるんだとしても、比奈さんの優しさは本物だから……」
なにそれ? なんの話?
「僕は……やっぱり、比奈さんといたい」
急に真剣な目であたしを見つめてくる小宮。
一瞬、ドキンと鼓動が跳ね上がった。