おいしいチェリーのいただきかた☆
その日、夜空は明るかった
 
 
「比奈、ちょうど良かった。話があんだ」
 
 
渡り廊下から、機嫌良さげな顔のイツキが、あたしの元にやってきた。 
 
ちょっと冷や汗。隣にはイツキが気に入らない小宮がいる。
 
また不機嫌になっちゃうかも、と横目で小宮を見る。
 
 
ん?
 
 
どうしたんだろう小宮。真っ青な顔しちゃって。
 
微かに唇が震えてる。
 
 
近付いてくるイツキはあたしの横の小宮に目をとめた。
 
だけど、機嫌が変わる様子はなくて、ニヤッと意味深な笑みすら浮かべてみせた。
 
 
 
< 163 / 335 >

この作品をシェア

pagetop