おいしいチェリーのいただきかた☆
  
 
『お話したいことがあります
 放課後、屋上に来て
 もらえますでしょうか
 待ってます    小宮』
 
 
 
  
呼び出しの手紙じゃん。
 
 
小宮……小宮……誰だっけ?
 
聞いたことある名前なんだけど、思い出せない。
 
男だったっけ女だったっけ?
 
 
 
  
「なに? ラブレター?」
 
手紙に目をとめた麻美が訊いてきた。
 
「分かんないけど、多分そう。放課後待ってますって。ゴメン麻美、今日は遊ぶのナシ」
 
「りょーかい。しっかし、まだ比奈にアタックしてくるヤツいるんだね。特定の相手と付き合う気はないって、何回も言ってるのにね」
 
 
 
  
そう。あたしは「付き合ってください」と言ってくる男をこれまで何人も振っている。
 
だって一人だけと付き合うのって、考えられない。
 
他の男と仲良くすると怒られたりワケわかんない。
 
そういうのってメンドくさい。
 
 
  
軽くため息をつきながら教室へと階段を昇った。
  
 
 
そして放課後。
 
 
 
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