おいしいチェリーのいただきかた☆
「小宮……こないだはあたしの友達が酷いことして本当にごめん。でも、イツキに仕返ししようとかはやめといた方がいいよ。アイツ、アマチュアだけどボクシングやってるんだから。体の鍛え方が全然違うんだよ?」
言いながら心配になってきた。
小宮がイツキに無謀にも挑みかかって、またこないだみたいにボロボロにされたら……。
やだ。絶対にやだ。
もうあんな小宮の姿、見たくない。
あたしの言葉を聞いた小宮は一瞬キョトンとした顔をした。
「仕返し? まさか……僕にそんな度胸はないよ」
弱々しい笑みを浮かべて言う。
「でも、こないだのことがキッカケなのは確かでしょ? あれから二週間もあたしと一緒に帰ってくれなかったじゃん。病院だなんて言ってあたしのコト避けて……。イツキのコトで、あたしも嫌われたのかなーとか思ったりしたんだよ?」
やだ。言ってたらちょっと涙ぐんできた。
自分で思ってたより、堪えてたのかな、あたし。小宮に避けられてたこと。