おいしいチェリーのいただきかた☆
 
「わ……わかんない……」
 
 
俯き加減で答える。やばい。またドキドキしてきた。
 
顔が熱い。目がまともに見れない。
 
 
一瞬、キョトンとする小宮。
 
それからくすっと――――。わ、笑われた~~~~っ!
 
 
カーッ
  
 
思わず隠れたくなって、電信柱にがしっと貼りついた。
 
 
なんで笑うの!? なんでそこで笑うの!?
 
一気に体が熱くなる。大混乱。あせあせして仕方ない。
 
そんなあたしの様子に全く気付かない小宮。楽しそうな顔をあたしから外して前を向き。
くすくす笑いもそのままに。
 
 
「相変わらずなんだから、比奈さん。分かるまで秘密ってコトにしとこうかな」
  
 
なんて余裕たっぷりに言うのだ!
 
 
ひ、秘密ってなにそれっ、すっごい気になるじゃんっ! 小宮のくせにナマイキなぁ~~っ!
 
 
そう叫びたいけど声が出せない。胸が苦しくてノドがつまってる。
 
小宮の横顔から目が離せないなんて……これって、もしかしてトキメいてる?
 
で、でもいつものトキメキと違う。いつもより……。
 
 
どくん、どくん、どくん
 
 
やばい。おかしいよコレ。異様に脈が速い。
ドキドキしまくってる。
 
 
トキメキ通り越して、これって病気なんじゃない!?
 
 
 
 
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