おいしいチェリーのいただきかた☆
 
あたしは慌ててキッチンの入り口に駆け寄り、ホールを覗き込んだ。
 
確かに。みんな見てる。
 
若い子好きのアカリさんだけじゃない。ナイスバディなミチルさんや酒豪のケイコさんも、お客さんの相手しながら時たま小宮に視線を送ってる!
 
 
「ちょっとナニ小宮に色目使ってんのみんなぁ~っ」
 
 
入り口の壁に爪を立ててギリギリ。
 
小宮はあたしのなのに!
 
 
「こらこら。ちゃんと働かないんなら家に帰すわよ比奈」
 
後ろからママの低い声が聞こえてくる。やばっ。怒ってる。
 
「だ、だめだめ! 絶対、小宮一人置いて帰らないからね!」
 
慌てて仕事に戻るあたし。
 
 
ぜんっりょくで働かせていただきます!
 
 
 
 
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