おいしいチェリーのいただきかた☆
「助けて比奈さぁぁ~~~~んっ!!」
小宮の悲鳴で、物思いに沈んでたあたしはハッと我に返った。
いまだもみくちゃにされてる小宮。蝶ネクタイが外れてる。
うひゃっ。なんて恰好に。
「あらら。大変な人気ねカレ」
いつのまにかお座敷の前にメイさんが立っていた。
チャーミングな口元を綻ばせてにこにこ笑ってる。
「助けに行かなくていいの比奈ちゃん? このままじゃカレ、お持ち帰りされちゃうよ?」
そう言われて弱気になりかけてた自分に気付く。
そうだ。まだあたしは小宮と繋がってる。
まだはっきりと言われたわけじゃない。小宮のチェリーはまだあたしのモノ。
それだけは絶対……。
絶対。
ぜぇぇっったいっ!!
他の女には渡さないっ!!