おいしいチェリーのいただきかた☆
 
あたしの体も、小宮の体も、どんどん熱くなる。
 
期待以上の展開に胸の高まりが止まらない。
  
だけど小宮の眉尻は困ったように下がり、あたしの希望を打ち砕こうとする。
 
あたしの手に手を添え、
  
「ダメだよ。これ以上はもう……」
  
なんて止めようとするのだ!
 
この期に及んでまだそういうコト言うか、この甲斐性なし!
 
構わず布地の上からソレを握って上下にこする。 
 
 
「あっ! やっ、やめっ!」
 
 
体をくの字に曲げて腰を引こうとする小宮。でも背後は壁で逃げれない。
 
抗議の声はあたしの手が動くにつれて、甘い声に変わっていった。
 
 
「んっ、くっ……、ダメっ、比奈……さんっ……ぅあっ!」
 
 
ビクビクとせつなそうに痙攣する細い体。
 
色っぽすぎるよ小宮。あたし、女の立場なくない?
 
 
「うっ……く、あっ……、あっ、ダメっ、だって」
 
 
あたしの体まで疼いてきちゃう。追い詰められてく声に頭が痺れる。
 
 
一回このままイカせちゃおっかな――
 
 
と思ったけど、小宮の手に残念ながら引き剥がされてしまった。
 
 
だけど――
 
 
「……はっ、はっ、ストップ。も、止まらなく……なる、から」
 
 
荒く息をつきながらのセリフは、あたしの待ち望んでいたものだった。
 
 
 
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