おいしいチェリーのいただきかた☆
「比奈さん、ホントに僕でいいの……?」
間近にある長い睫毛が震える。潤んだ瞳があたしを見つめる。
いいも悪いも……。
「あたしが誘ったんだからいいに決まってるじゃん」
当然とばかりにあたしは答えた。
どうしてそんなコト訊くんだか。小宮ってば律儀すぎ。
「あったかくて気持ちいいもん、小宮。ずっとこうしてたいよ?」
にこっと笑って言うとますます赤くなる小宮の顔。
それからぎゅっと抱きしめられた。
「僕も、ずっとこうしてたい……」
火がついたみたいにかぁっと体が熱くなった。
それホント、小宮!?
どうしよう。嬉しくてなんかムズムズする。たまらずぎゅっと小宮を抱き返す。
すると伝わってくる心臓の音――どくどくどく。
すごい速さ。でもあたしも同じだ。
どくどく。どくどく。
もっと感じていたい。
小宮の音と温度に、もっと包まれていたい。