おいしいチェリーのいただきかた☆
久々のイツキとのデートは楽しかった。
ゲーセンでバカみたいに盛り上がった。
アクションゲームでイツキと張り合って、クイズゲームで唸りながら連コした。
なんとかクリアできた時、二人で肩を組んで喜んだ。
はしゃぎ疲れて、店の端にあるテーブル席で一息つく。
たこ焼きをアチアチ言いながら二人でつまんだ。
「やっぱクイズはヤバイな! バカ二人じゃぜんっぜん進まねぇじゃんっ。いくら金使ったんだよっ」
「あはははっ! ホントだよね~っ。でも車関係の問題、ほとんど当ててたじゃん! すごいよイツキ~」
「まぁな。車はしょちゅういじってるしな」
あたしを気遣ってか、いつもよりテンション高めにはしゃいでくれるイツキ。
やっぱりイツキはいいヤツだ。自販でカルピスをさりげなく奢ってくれる、気の利いたところもグッとくる。
これが小宮だったら「僕はいいよ」って遠慮してゲームなんてやってくれないだろうな。
肩を組んではしゃぐとかも絶対ない。
つまんないヤツ……うん、つまんないヤツなんだよ小宮は。
ゲーセンで一緒に遊んだってきっと楽しくない。
クイズをスラスラ解く小宮もちょっと見てみたいけど……っていやいやいや!
ぜんっぜん楽しくないよ、きっと!