おいしいチェリーのいただきかた☆
 
「ごめんね。さっきはごめんね小宮っ」  
 
「大丈夫だよ。僕は周囲の目なんて気にしてないから。そのことをもっと早くに言っとくべきだったね」
  
 
そう言う小宮の背中はあったかくて。誰よりも安心する。
 
うん。あたし、今までのバカだった自分を反省はするけど。もう自分を卑下したりしないよ。
  
 
小宮が綺麗って言ってくれたらそれでいい。 
 
 
それで十分――笑っていられる。自分に自信が持てる!
 
 
 
「随分顔つきが変わったじゃねぇか。前はあんなにオドオドしてたくせによ。また頬が腫れ上がるくらい殴ってやろうか? 『もう比奈さんには近付きません』って今度は本人の前で言ってみろよ」
 
 
「っ! イツキ。前に小宮を殴ったのって……」
   
「比奈に近付くな、っつったんだよ。真面目な優等生がダチの周りチョロチョロしてんのがムカついたからな」
   
そんな理由で小宮を!? 
  
いくら優等生が嫌いだからって殴っていい筈がない。
  
何か言ってやろうと一歩前に踏み出した。
 
だけどスッと出た小宮の手に止められる。
 
 
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