おいしいチェリーのいただきかた☆
  
「ま、何事もケイケンだからね! とりあえず遊ぼ! 人生、遊ばなきゃソンだよ!」
 
 
 
にこっと笑ってうなだれた顔を下から覗き込む。
 
小宮は慌てて身を退いた。
 
「どこに行く? カラオケ? ゲーセン?」
 
  
 
エッチする前は楽しい遊びで盛り上がるのがあたし流。
 
特に小宮は初体験だし、気持ちをリラックスさせようと思って、すぐに思いつく場所を適当に並べたのだ。
 
だけど小宮はあんまり乗り気じゃなさそう。
 
 
「どっちも行ったことないんだ、僕。お金もあんまりないし……。比奈さんは、何か買いたいものある?」
 
「買いたいもの? そりゃ欲しいものはいっぱいあるけど。春物の靴とか、アクセとか。服も欲しいし」
 
「じゃ、ショッピングに行こう。服とか靴とか見に行こうよ」
 
 
  
はぁ~~~~??
 
 
 
 
あたしは目を丸くして小宮を見た。
 
 
  
「今日はデートでしょ? ショッピングは別にいいよ。あたし、買い物長いし」
 
男って、女の買い物に付き合わされるのが一番嫌いなもんなんじゃないっけ?
 
「僕は平気だよ。女の子って、普段どんなところで買い物してるのか、興味あるし。店を見て回るだけでも楽しいよね」
 
そう言う小宮の顔は全然遠慮してる風でもなく、嬉しそうにはにかんでる。
 
 
コレハ珍しいパターンデスヨ?
 
 
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