おいしいチェリーのいただきかた☆
「往生際が悪いなぁもう! 男ならビシッと腹を括らなきゃダメッ!」
手をグイッと引っ張って入り口へと歩き出す。
小宮の顔は赤くなったり青くなったりしてた。
「比奈さん、僕、あの、実は」
「言い訳は後で聞くから。とにかく一度やってみるべしっ!」
「ごめん、僕、ホントはその……」
「こんなの大したことないって! むしろ気持ちイイんだからっ! あたしにまっかせて!」
入り口の自動扉がガーッと開いた。
あと一歩足を踏み入れれば、そこはもうラブホテル。
「や、やっぱりダメだっ! 比奈さん、僕もう……う……」
まだオロオロしてる小宮を引きずり込むべく、一気に腕を引く。
「さ、行くよ♪」
震える足が自動扉を踏み越えた。
その瞬間。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ホテル中を揺るがす大音声があがった。