おいしいチェリーのいただきかた☆
「比奈。お昼どうする?」
2コ前の席に座ってた親友の麻美が立ち上がり、あたしの席までやってきた。
首のラインで緩くカールした髪を暑そうにかきあげ、襟の中に風を送っている。
暑いのはあたしも同じ。
四月のうららかを通り越して熱線気味なこの陽気。
窓際席はまるでガマン大会のサウナ風呂状態なのだ。
お昼ともなればもう汗だくなわけで。
「お弁当あるよ」
あたしもノートで首元を扇ぎながら答えた。
ええい、袖も捲くっちゃえ!
授業中に捲くってたら怒られるけど、今は休憩時間だし。これはいわゆる死活問題なのだ!