おいしいチェリーのいただきかた☆
  
「あたし、怒ってるんだからね。いきなりほっぽって帰られて」
 
 
 
 
学校近くの公園に寄って、広場のベンチに座ったあたし達。
 
 
せいぜい怖い顔を作って小宮を横目に睨んだ。
 
 
 
 
「ごめん……」
 
猛烈に反省しただろうってのは一目で分かる。
 
小宮の落ち込んだ顔は、病人みたいに白い。
 
 
「なんで逃げたの?」
 
「怖くて……本当にごめん」
 
「女の子を置いて帰るなんて超失礼だよ。しかもホテルの中で」
 
「うん。そうだよね……」
 
 
下を向いた小宮から聞こえる声は弱々しくて。
 
許してあげたいんだけど、でも、どうしても……。
 
 
  
あたしは唇を噛みしめた。
 
 
   
「本当は、あたしとエッチするの、イヤなんじゃないの?」
 
 
 
 
堪えきれない言葉が漏れた。
 
 
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