おいしいチェリーのいただきかた☆
  
  
ん?
 
 
 
  
 
「女の子が苦手?」
 
 
  
なにそれ?
 
 
 
 
あたしは涙を止めて小宮を見た。
 
 
 
「その……目が合ったり、手が触れたりすると、体がカチコチになって……緊張しちゃって、どうにもならなくなるんだ……」
  
 
ええっ!?
 
言われて、これまで触れ合った時の小宮の様子を思い返す。
 
  
確かに異常なほどの過剰反応だった。
 
  
テレ屋さん、なんてモンじゃない。
 
 
 
  
 
「女性恐怖症ってこと?」
 
 
あたしは小宮の姿を見下ろしながら訊いた。
 
 
「ううん、そこまでじゃない……と思う。とにかく恥ずかしくて……。自分でも意識しすぎだとは思ってるんだけど、どうしても……体がいうことをきかなくなるんだ」
 
 
正座でシュンとうなだれたまま告白する小宮。
 
その言葉のひとつひとつが頭の中に染みこんでは響いた。
 
 
「だから土曜日はもう限界超えて、頭真っ白になっちゃって…………情けないよね」
 
 
 
 
  
女の子が苦手……。限界を超えた……。
 
 
 
そ、そうなんだ? えーと、それじゃあ……。
 
 
「あたしとのエッチがイヤだったんじゃなくて?」
 
「まさかそんなっ。比奈さんとだから土曜日はあそこまで……」
 
言いながら小宮はモゴモゴと恥ずかしそうに目を伏せた。
 
また頬が薄っすら赤い。 
 
あたしはいつのまにか身を乗り出してた。
 
今の言葉が何度もリフレインして、自然と腰が浮いていた。
 
 
 
 
 
  
 
比奈さんとだから……。
 
比奈さんとだから……。
 
比奈さんとだから……。
 
 
 
 
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