おいしいチェリーのいただきかた☆
「ああ……あれが……」
「結構可愛いよな。あれで……なんて信じらんねぇよな」
「へ~。俺も声かけてみっかな……」
会話が半分聞こえてくるけど何の話だかよく分かんない。
横を通り過ぎようと思ったけど、彼らは道を塞ぐように廊下の真ん中に躍り出てきた。
うわ。カンペキに邪魔だ。
どうしようかな。
と思った直後、彼らの体が前方にかしいだ。
「わっ!」
「す、すみませんっ!」
聞き覚えのある声にハッとなる。
小宮だ。うひゃっ。なにやってんだか。
大小の地図やら、プリントやらを抱えた小宮が、男子達の背後からぶつかったようなのだ。