おいしいチェリーのいただきかた☆
  
その日の夜、皆が集まるクラブに顔を出した。
 
ダンスイベント中心のディスコ・クラブ。
 
未成年もOKの店で、お酒は出ない。
  
熱気ムンムンの店内は中心に広いステージがあって、周囲にテーブル席がある。
 
小気味いいヒップホップが流れる中、イツキ達の姿を奥のテーブル席に見つけた。
 
 
 
「やっほーみんな!」
 
 
「おーっ! 比奈じゃん!」
 
「久しぶり~っ! ナニそのリップ可愛い~っ!」
 
「ここに座る? おいでおいでーっ」
 
 
声をかけると口々に挨拶を返してくれる明るい仲間達。
 
大半はこのクラブで知り合った躍り好きの連中だ。
 
その中心にいるのはイツキ。
 
よくつるんでるナオと小突き合って楽しそうにしてる。
 
笑った顔をあたしに向け、「よっ」と挨拶した後、飲み物を頼んでくれた。
 
あたしの好きなカルピス。
やっぱりイツキはよく分かってる。
 
 
一気に飲み干した後、気持ちいい汗を流すべく、ステージに向かった。
 
 
 
 
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