おいしいチェリーのいただきかた☆
 
  
 
「で、やっぱ脱・チェリーを成功させるには、まず小宮がどこまでできるのか、を知らなきゃいけないかなーと思ったワケよ」
 
 
土曜日。
 
割と広い公園の中で、木のテーブルについて、正面に向かい合う小宮に言い切った。
 
 
「どこまでって……何がどこまでなの?」
 
怪訝な顔で訊き返す小宮。あたしはバッグからサクランボ柄の一冊のノートを取り出し、テーブルの上に広げてみせた。
 
 
「なにこれ?」
 
「んとね、これから小宮を指導していく指針となる能力チェックリスト」
 
言いながら箇条書きに並べられた項目を指でトントンと叩いて示す。
 
つられて小宮もノートを覗き込んだ。
 
「……『小宮改造計画 ~男への道のり~』……。なんか凄く嫌なタイトルなんだけど……」
 
微妙な顔をする小宮。確かに。
なんでだか気付いたらこんなタイトルになっちゃってた。
 
まぁそこは軽くスルーしといてちょうだい。
 
 
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