おいしいチェリーのいただきかた☆
  
でもそうなったらいいなぁ……。あり得ないとは思うけど。
 
ちらっと隣の小宮を見て、その妄想はすぐに掻き消えた。
 
真っ赤な顔で目を瞑って、必死に耐えてる様子の小宮。
やっぱり100%あり得ない。  
 
 
「ほら小宮、肩の力を抜いて。リラックスリラックス」
 
ってあたしが言ってるし。
 
「うん……」
 
はぁ、と内心ため息をついた。
 
小宮から押し倒してくれるなんて、絶対なさそう。
 
 
 
なんとなく、つまんなくなって指先をぐりぐり動かした。
 
手を重ねたまま、小宮の手の甲を弄って遊ぶ。
 
「ちょっ。比奈さん……く・くすぐった……」
 
あは。面白い。めっちゃ震えてる、小宮。
 
「これもスキンシップ、スキンシップ。ムードを盛り上げるのに必要なんだって」
 
「盛リ上がるのこれ……う・く……も、もうやめてクダサイ……」
 
「感じやすいのねボク? なんちゃって~。あはは」 
 
笑いながら手を放して小宮を解放してあげる。
 
あー気持ちイイ。 
ストレス発散には小宮弄りが一番。なんつって。
 
放した手を食べ物のメニュー票に移して本日の修行は終了。
 
 
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