課長、ちゃんとしてください。
「か、かたひじ………」





「そうそう、かたとひじ~」






課長はへらへらとそう言って、あたしの背中に当てていた手を肩に移動させ、ゆっくりと撫でた。







「ほぉら、ね?

あべちゃん、肩も肘も、かちかちじゃ~ん。


こんなんじゃねえ、心も身体もへとへとになっちゃうぞ~?」







「………べつに、疲れてなんかいません……」






「うっそだね~。

あべちゃんはねぇ、疲れてるんだよ~」







課長はぽんぽんとあたしの肩をたたき、もみほぐすような仕草をした。




思わず身じろぎをした拍子に、課長の吐息が頬にかかって、あたしはさらに身体を硬直させる羽目になった。






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