課長、ちゃんとしてください。
いま思えば、公衆の面前で、周りに聞こえてしまうかもしれない音量で、ミスがあったことを指摘したのは、三上さんに申し訳なかった。





あたしとしては、ミスがあるのは人間として仕方のないことなので、それを指摘されて感謝することはあっても、気分を害するのはおかしい、と思うけど。




実際に、嫌な気分になってしまう人もいるのだ。





今までにも、あたしはそのことに気づかず、相手に不愉快な思いをさせてしまったことが、何度もあった。





また同じ過ちを繰り返してしまったのだ………。





本当にあたしは、駄目な人間だ。




真面目に生きる以外、なんの取り柄もない………。







< 47 / 222 >

この作品をシェア

pagetop