課長、ちゃんとしてください。
「ふっふ~、うっそぴょ~ん☆」







おどけた調子で、ウインクとともに吐かれた言葉に、全員が項垂れた。







「………課長………」






「なんてタチの悪い冗談を………」






「一瞬、信じちゃったじゃないですか!」






「えへへ~、びっくりしたーぁ?

ほら、みんな頑張って仕事して疲れててるだろうからー、たまには、こーゆー刺激も必要かなぁ~ってね~」






「余計疲れましたよ………」







本当に、全く困った人だ。




冗談のときも本気のときも、顔色がいっこうに変わらないのだから、手に負えない。






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