課長、ちゃんとしてください。
出張に出ていた課長が、帰社したのだ。






「わぉわぉ~、みんな、なにしてんの~!?


なんでこんな遅くまで残ってんのさー!!」







課長が大きく目を見開き、珍しく少しきつめの声で言いながら、一人一人の手元を覗いていく。







「あべちゃーん、アカネちゃーん、のぐっちゃーん!


ダメよ~、ダメダメ~、若い女の子が、こんな時間まで残ってちゃ~ぁ!!」






「いや、みんな、監査の準備に追われてて………」





「そんなの、テキトーでいいんだよ~、テキトーでー!!

こんな遅くまで残業なんて、みんなダーメー!!」







課長は駄々っ子のように顔をしかめ、ばたばたと地団駄を踏んだ。







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