課長、ちゃんとしてください。
「…………んもーっ!!
あべちゃん、かわいすぎーーっ!!」
突然、課長が叫んだ。
そして、大きな手の平で、頭をくしゃりと撫でられる。
「………か、課長………?」
「ごめんねぇ、あべちゃーん。
ちょっとからかうつもりだったんだけどねー、あべちゃんたら、ほんっとーに素直なんだから!!
んもぅ、どうしてそんなに真っ直ぐに育ったのかなぁ〜?
あべちゃんのパパママに教えてもらいたいぞー!」
「え……っ、じょ、冗談だったんですか………」
ーーー気づかなかった。
課長はいつもふざけているから、本気なんだか冗談なんだか、本当に判別が難しい………。