課長、ちゃんとしてください。
「あたし、幹事、やります」






気がついたら、そんな言葉が口から飛び出していた。




課長が目をまんまるにして、「へっ?」と顔を上げた。






「なに言ってんの〜、あべちゃーん」





「そんなに不思議ですか?

でも、幹事はやっぱり部下の仕事ですよ」





「えー、でも、あべちゃん忙しいじゃん」





「やらせてください」







あたしがきっぱりと言うと、課長は諦めたように、慰安旅行に関わる資料やデータを渡してくれた。






「これ、明日配布の予定でしたよね」






「………うーん、そうだけどー、まぁ明後日でも別にー……」






「いえ、今やっちゃいます」






昔からよくクラス会の幹事などを任されていたので、すぐに出来る自信があった。







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