王子様にご注意を。



「ねえ 、涼 !!」


ボーッとしてたら突然未妃の俺を呼ぶ声がして、我に返る。


「あぁ…どうした?」


「涼のお弁当、お母さんが作ってるの?って聞いてるんだけど、さっきからボーッとしてるし、大丈夫?」


「ごめんごめん、ちょっと考え事」


「ふ〜ん…?で、お弁当お母さんが作ってるの?」


「いや?俺が作ってるけど?」


もともと料理作るのは好きだし、お袋はそれ知ってるから、わざわざ早起きして弁当作る手間も省けていいわあ〜とか言ってるし…
ついでに高校に入ってからは俺が朝食作るハメになったけどな…(笑)


まあ、中学まで誰よりも早起きして朝食作ってくれてたんだし、それくらい親孝行だろって思ってるから苦じゃないけど。


「え?!涼、料理出来るんだ!凄い!」


普通だと思ってた事に、未妃は目を輝かせて俺を褒める。


何か、くすぐったいような気持ちになった。



「フツーじゃね?」


「そんな事無い!あたし女の子のくせに料理できないし!」


俺の言葉に食い気味に反論してきた。


てか、未妃料理出来ないのかよ…(笑)


何でも出来そうなのに、新たな発見だな 〜



「涼のお弁当、バランス良さそうだし柚のお弁当以外で感動したの初めて!」



「お前、お弁当で感動するのかよ(笑)」


「なっ…!別にいいでしょ!」



コロコロ表情変わって 、未妃って本当におもしれえ〜(笑)
< 20 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop