(続編)キスより先なんてさせない
「じゃあ、放課後な」

「うん、放課後でね」

俺は、陽菜と別れて教室に入った。

教室に入ると俺は、皆一斉に俺の方に視線が向けられた。

何だ?

「健太君、可愛そう……日々野さんに浮気されて……」

「しかし、杉本も彼氏が居るのによくやるなぁ」

「日比野さんって調子、乗ってるよね。二股、かけて」

皆がヒソヒソ言ってた。

可愛そう?

そんな同情、いらねぇ。

杉本は、別に悪くない……

だって陽菜は、杉本を好きになったから……

だから俺が口出しする権利ない……

それに陽菜は、何も悪くない……

二股なんかかけてないし……

ただ、杉本が好きになったんだから仕方ない。

それなのに何も知らないやつが陽菜の悪口、言うんじゃねぇぞ。

ゴト

俺は、強く机を蹴った。

皆、一斉に静まった。

そして俺は、倒れた机を元に戻して席に着いた。

「怖ッ。やっぱ二股かけられて八つ当たりしてるんじゃない? 」

「それにしてもあの日々野がな……」

「日々野さん、後でおしょうきしてやる。健太君を傷つけて」

また、周りは俺と陽菜の噂をし始めた。

いちいちうるせぇんだよ。

真実かどうかも分からないくせに……

それに俺は、傷ついたけど陽菜は全然悪くないんだよ。

それに俺の気持ちなんか分からないくせに言うなよ。

バン

今度は、机を叩いて俺は、大声で言った。

「いちいち騒いでるんじゃねぇぞ。真実かどうかも分からないくせに。それにひそひそ言うんじゃねぇよ。後、陽菜に何かしたら許さねぇからな」

俺は、周りを強く睨んで言った。

周りは、もう何も言わなくなった。

俺は、静かに席に着いた。
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