(続編)キスより先なんてさせない
ガラ―

「陽菜ー」

俺は、いつものように陽菜を呼ぶ。

「可奈、ごめん……健太と昼ご飯食べるね」

陽菜は、可奈ちゃんに言った。

「いいよいいよ。行っておいで。じゃあ、健太君陽菜の事宜しくね」

「いつもごめんね……じゃあ、昼休み終わったら話そうね」

陽菜は、そう言って俺の所に来た。

「可奈ちゃん、ごめんね……」

「健太君も謝らなくていいから」

「おう、悪いな」

俺と陽菜は、屋上に行った。

「やっぱ屋上っていいよな。なっ、陽菜? 」

俺は、隣に居る陽菜に声掛ける。

でも、陽菜は何も言わなかった……

「陽菜……? 」

俺は、陽菜の方を見た。

陽菜の方を見ると顔がすごく赤かった。

もしかして熱、あるんじゃ……?

「陽菜、熱ある? 」

俺は、そう言って陽菜の額に手を当てた。

熱ッ

すごい熱、あるな……

通りで今日の朝もボーとしてたんだな。

陽菜は、いつも無理をする。

熱がある時も足を怪我して痛い時もいつも「大丈夫」って言ってた。

俺、陽菜とずっと一緒に居たのに全然気づかなかった……

俺、陽菜の彼氏なのに……

俺、陽菜の彼氏“失格”だな。

「大丈夫だよ。このくらい大した事、ないから」

予想通り陽菜は、この台詞を言った。

何でいつも無理するんだよ……

しんどいって言えよ……

俺にちょっとは、頼れよ……

だって俺は、陽菜の彼氏だから……
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