(続編)キスより先なんてさせない
病院に着くと陽菜は、手術室に入った。

俺は、手術室のランプが消えるまでずっと椅子に腰掛けて待ってた。

数十分後―

手術室のランプが消えた。

そして看護士さんが俺の所に来た。

「もう大丈夫ですよ。ただ、つわり見たいで……」

えっ、つわり?

「つわりって……? 」

俺は、言った。

「えっ、知らないんですか? 妊娠してたんですよ。後、ちょっとで予定日だからお腹がつわりが激しい見たいで……だからしっかり支えてあげて下さいね」

えっ、妊娠……?

俺、そんなの聞いてない……

それに後ちょっとで予定日って?

「はい……ありがとうございます」

「いえいえ。お大事にしてあげて下さいね」

看護士さんは、ニコッと笑って言った。

俺は、陽菜の所に言った。

「健太……」

「陽菜、何で言ってくれなかったのか? そしたら俺、もっと支えてあげれたのに……」

俺は、言った。

「だって健太が悪いじゃん。言おうとしても健太、ゲームに夢中で。それに女の子に囲まれてばっかだし言えなかったの。それに本当は、あたしやきもち焼いてて……」

陽菜は、顔を真っ赤にして言った。

そっか……

俺がそうだったから言えなかったんだよな。

陽菜、ごめんな……

俺がもっと陽菜の事ちゃんと見てあげればよかったな。

なのに俺は……

「陽菜、ごめん……もっと陽菜の事、ちゃんと見てあげればよかったのに……ほんとごめん……」

俺は、陽菜に頭下げた。

「もういいよ。そのかわり今度、あたし以外の女の子からチョコ貰ったら許さないからね。それと……」

「分かったよ。それと?」

「あたしのそばにずっと居てくれる。こんなあたしだけど……」

そんな可愛い事、言うなよ。

俺だって照れるじゃん。

「そんなの当たり前だろ。俺、陽菜が妊娠したって聞いた時正直に言うと、驚いた。でも、すげぇ嬉しかった。陽菜のお腹の中に俺の子供が居るんだなぁって思って。それに俺、卒業式に陽菜にプロポーズしようと思ったんだ。だけど、今言うよ。俺のそばにずっと笑って居て下さい」
俺は、緊張気味で陽菜にプロポーズした。
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