kiss of lilyー先生との甘い関係ー
 お風呂から上がって髪の毛を乾かしていると、リビングの方から音がした。誠が帰って来たのだろう。ドライヤーを強風にしてとっとと終わらせた。

「おかえりなさい」

 彼はテーブルにシーフードサラダとローストビーフサンド、たまごが挟まれたクロワッサンをふたつずつ広げていた。彼は微笑んでただいまと言った。

 のどかで気持ちがいい。

 お日様はとっくに登っていた。

 誠の正面に座ってるんるんでサンドイッチを食した。

「パン屋さんって近くにあるの?」

「下の公園のなかにある。ここの住民が頻繁に利用しているみたいだ」

 あ、そうだった。

「ねぇ誠、ここのお家はなに? あなた本当に大学教授?」

「え?」

 彼は聞き返したが、すぐにわたしの質問の意図に気がづいた。

「あぁ、僕の収入の大半は知財収入によるものなんだ」

「ちざい、収入?」
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