先生、近づいても、いいですか。
「してません……食べましょう」




「おぅ。ハムと玉子ときゅうり……いいなぁ、うまそう」





先生はわくわくしたようにサンドイッチにかぶりつきました。




やっぱり、遠足のお弁当を食べる子どものようで。




私は笑みが込み上げてくる口許を先生から隠すように俯いて、ポテトサラダのサンドイッチを食べました。






「………とうとう明日ですね、修学旅行」






サンドイッチを食べ終えて、何気なく私が言うと、先生は大きく伸びをしながら、






「あー、やっとだよ。長かった………」






と言いました。




やっぱり、修学旅行の準備で先生は忙しかったんだな、と私は思いました。






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