やさしいあなたの虜
「ま、そういうことだな。」
あたしなんて必死で勉強してここに入ったと言うのに....
「でも受験のために勉強してないっていうことは今中学生の頃の問題出されても分からないんじゃない?」
「あいにく、俺はそんな馬鹿じゃないんで。」
「たしかに、美琴は頭いいからな。」
ドリンクバーに行っていた2人が戻ってきた。
「そーなの?」
「だってさ、中学校の頃もずっとバスケ一筋でまともに勉強してるとこなんて見たことないのにテストの順位はいっつも1位だしな美琴は。」
うわ、なんてことだ。
それは大問題だ。
悔しいから思いっきり睨んでやった。
「なんだよ、その目は。」