出会いと別れの季節
1章 瞳
「俺、お前とはつりあってへんみたいやわ。」
突然彼の口から出た言葉。
「別れよう。」
それだけ言うと、彼は、愛しい背中を見せて去っていった。
何が起こったのか理解できなかった。
近所の小さな公園のベンチに座りながら
私は、ただ小さくなっていく彼の背中を
呆然とみつめることしかできなかった。
何がダメだったの??
何が足りなかったの??
気がつけば、私の目には涙が、今にもこぼれ落ちそうに溢れていた。