出会いと別れの季節

可愛いなぁ・・・


私はユウカの去っていく後姿をみつめて思った。


私もあんな風に、人なつっこくて


愛想がいい子になりたいなぁ・・・


なんて思っていると、隣に座っていた男子が


声をかけてきた。


「相沢 亜実やんな?俺、神田 優馬。


 ユウマって呼んで!」


ワックスでツンツンにたてた茶髪、耳にはいくつものピアスが


キラリと光っている。


ダボダボに履きこなしているズボン・・・


でも、笑顔はとても少年っぽくて


その時の私にとってユウマは


可愛らしい、弟みたいな存在だった。


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