出会いと別れの季節
お姉ちゃんをベッドに腰かけるよう言った私は、
制服のリボンを軽くゆるめて同じようにお姉ちゃんの
隣に座った。
「どうしたん?急に・・・」
お姉ちゃんは、うつむいたまま何も言わなかった。
私はお姉ちゃんの横顔をじっとみつめた。
昔とはずいぶん変わってしまっている私の姿をみて
悲しくなっちゃったのかな・・・
「ほんとは、あんな理由でここに来たわけじゃないんでしょ?」
お姉ちゃんは、しばらく黙っていたが
ゆっくり首をたてにふった。
私は、やっぱり・・・というふうに
満足げにうなづく。
「・・・もう一回聞くよ?なんでここにきたの?」
お姉ちゃんは私の化粧の濃い顔をみた。
「子供がっ・・・」
それ以上、ききたくなかった。
ほんとは、その出だしが、一番こわかった。